イオン音響技術を用いた陽子線飛程検出

陽子線治療の課題の一つとして、陽子線を人体に照射した際にどこに当たったかの不確かさが無視できない大きさで存在することが挙げられます。放射線は見ることができない上、人体は日々変化するため、いくら周到なシミュレーションを事前に行っても、本当に癌腫瘍に当たったかの不安が残ります。
本研究室では、Bogazici大学(トルコ)や京都大学と共同で、陽子線を照射した際に発生する圧力衝撃波をリアルタイムに捉え、照射位置の不確かさを低減するための技術開発を行っています。数値シミュレーションと加速器実験により、ある条件のもとで特徴的な共鳴波が発生することが明らかになっており1)、今後は、いかにこの共鳴現象を臨床応用にもっていくかを、検出器の改良とシミュレーション、実験を繰り返しながら探求していきます。

1) T. Takayanagi, T. Uesaka, M. Kitaoka, M.B. Unlu, K. Umegaki, H. Shirato, L. Xing, and T. Matsuura, A novel range-verification method using ionoacoustic wave generated from spherical gold markers for particle-beam therapy: a simulation study. Scientific reports, 9(1), 1-11, (2019)

図1

陽子線照射によって発生する共鳴波

図2

イオン音響実験風景

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