工学系部局なんでも相談室だより H28.7・8版

工学系部局なんでも相談室だより H28.7・8版【counseling room report】

なんでも相談室から工学系部局の皆様へ、カウンセラーのコメントや
利用状況など定期的に発信させていただいております。

―【カウンセラーより】―――――――――――――――――
 相談室の石原です。
 いつまでも暑い日が続きますが、みなさんお変わりありませんでしょうか?

 少し前のことになりますが、7月15日に「こころのケアに関する講習会」
を開催いたしました。ご参加いただきありがとうございました。
 今回は昨年度に引き続き「発達障害」をテーマに取り上げ、その特性と
対応を事例を交えながらお話しさせていただきました。ここ最近マスコミ
などで「大人の発達障害」が注目を集めていますが、それまでの生活では
特に問題を抱えることはなく適応できていたのに、活動範囲が広がり対人
関係が多様化するなかで「発達特性」が浮き彫りになり、学校や会社、
地域の中で不適応状況に陥っている当事者は少なくありません。
 そうした状況に当事者が混乱していることはもちろんですが、それを
支える親、教員、友人、企業等もどのように支えていったらいいのか困惑し、
時に疲弊している現状があります。

 「発達特性」は個人属性のひとつと考えますが、その特性が環境との
相互作用によって「問題」としてあらわれたときに「発達障害」として
認知されることになります。
 昔、私のところにピアノの調律師を長年務めてこられた方がご相談に
来られました。
絶対音感を持ち、細部の調整にこだわり、妥協をしない仕事ぶりは会社
からも顧客からも重宝されていましたが、時代が移り、会社はピアノの
調律だけでは生き残れず、ピアノ教室の開室やピアノの買い替え需要の
掘り起こしなど、調律師に営業職の職務も担わせるようになりました。
その結果、その方は非常に不得手な営業で成績を残せずストレスから
離職を余儀なくされました。その後、通院先の病院で抑うつ状態と同時に
発達障害と診断されたのです。
 つまり、調律師としての仕事は発達特性を生かして存分にこなすことが
できたけれど、会社(環境)が他者とのコミュニケーションを円滑に行う
ことが前提の営業まで要求することになったことで適応することが困難に
なったというわけです。
 言われたことをこなしていけばよい「勉強」から自分で試行錯誤を繰り
返していく「研究」へのシフト、限られた人間との交流をしていれば
よかった「学校」から複雑な関係性の構築が求められる「社会」への
シフトなど、上の例で見たように「発達障害」はそうした環境変化が
きっかけになってわかる場合が多くあります。

 今回の講習では、そうした特性への対処として①当事者の取り組む
べきこと②支援者に求められること、の2点についてお伝えしました。
ごく簡単にまとめると前者は自己理解と自己資源の活用、後者は当事者に
提供する課題の細分化と再構成がポイントになりますが、詳細は後日公開
予定のアーカイブ等をご参照ください。

 発達障害という言葉は聞いたことがあっても、それが具体的にどんな
ものなのか、そしてどんな社会的ハンディキャップが存在するのかは
よくわからないという方は多いのではないかと思います。今回のお話が
当事者や支援者にとって少しでも役に立つものであったとしたら幸いです。

―【事務担当より】――――――――――――――――――
カウンセラーのコメントにありますように,7月15日に開催された
「こころのケアに関する講習会」の模様をホームページで公開する予定です。

【相談室利用状況簡易報告】
6月及び7月の利用状況をお知らせします。
 6月{開室日数}  6日
   {のべ利用件数}48件(学外カウンセリングルーム含む)
  7月{開室日数}  6日
   {のべ利用件数}55件(学外カウンセリングルーム含む)
   {主に寄せられている相談内容} 学生生活,健康問題
◇利用状況は、原則簡易情報のみ。詳細について回答することは
できませんのでご了承ください。◇

―【その他】―――――――――――――――――――――――――――――
  このたよりは、工学系部局に在籍する教職員や学生等を対象にしたメーリングリ
ストで送信しております。
  また、学生のアドレスや研究室メールリスト等、希望の配信先がある場合は
ご連絡いただければ送信先に追加します。
  相談室だよりはホームページにも掲載しておりますので、相談室のことを
知りたい・知ってもらいたいという方がいる場合には、ホームページのこ
とを紹介し、案内していただければ幸いです。
  その他に,利用方法や開室場所、開室日時等をまとめたリーフレットなども
ありますので、ご連絡いただければお渡しいたします。

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