2012年7月13日

【研究紹介】電子材料・触媒に使うナノ材料の新規設計・合成

研究紹介 — 12:08 PM

(1)研究者のアピールポイント

金属や酸化物材料、半導体などのナノ材料の合成法の開拓とその応用研究に従事している。応用用途も幅広く、電子材料(配線・電極)・触媒(燃料電池・有機化学反応・光反応)をはじめ、質量分析による薬物・毒物の検出、近赤外領域で発光するバイオセンサー、蛍光材料、ナノ粒子を含む透明屈折率制御樹脂など、多くの応用例について検討を重ねている。

 

(2)本発表研究の概要

本発表では、特に電子材料や触媒につかうナノ材料の設計・合成法とその応用展開について紹介したい。私たちは、おもに金属イオンを還元もしくは酸化物に変換する化学法によってナノ材料を合成している。その合成時に用いる副材料や合成温度、条件を細かく制御することにより、非常に使いやすい材料を作っている。こうした匠の技の一部を紹介したい。

 

(3)本研究発表の詳細

本研究では、1 nmから1ミクロンまでの金属ナノ粒子・微粒子を様々な手法を用いて合成し、特に、携帯電話に用いられるコンデンサの中や燃料電池や有機化学反応の触媒として用いる材料として展開している。その合成法は、フラスコの中に混合液を入れ、混ぜる・加熱するなど非常に簡単な手法である。この手法の中に、化学・金属学に裏付けられた様々な知識・技術が凝縮している。さらに、これらの構造をナノ領域をみるための電子の眼を用い、詳しく観察し、その結果を合成法にフィードバックして、よりよいものをより簡便に、効率よく大量合成できるようにプロセス設計を行っている。結果として、たとえば図に示すような、コンデンサの電極に用いられる金属をこれまでのものを代替し、よりよい性能をもたらすことを示した。

こうした手法で合成されるナノ材料は、電子部品、触媒のみならず、様々な分析法の開拓や、これまで用いられてきた有機材料の性質を変えることにも用いられる。その一端について、分かりやすく説明したい。

 

 

コンデンサに用いられる銅電極の電顕写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)本発表の注目点

フラスコと加熱器を用いて、簡単に最先端のナノ材料を、人間の力でコントロールして作っているところに興味を持っていただけたらと思います。その応用例、解析法についても、分かりやすく説明したいと思います。

北海道大学 工学系連携推進部 renkei@eng.hokudai.ac.jp