環境放射線利用と評価

環境放射性核種を追跡すると。。。

地球上には起源や物理化学特性の異なる様々な放射性核種が存在します。その中には、地球が誕生した今から46億年前にすでに存在していたもの、宇宙線により生成したもの、あるいは人為的に作られたものが含まれ、まとめて環境放射性核種と呼ばれています。当グループは世界の森林域に焦点を当て、土壌をはじめ樹木やリター等に含まれる種々の環境放射性核種を自然のラジオトレーサーとして利用することにより森林環境の変化を明らかにすることをめざしています。
例えば、岩石起源で長半減期(T1/2 ~ 109年)の40Kおよび226Ra(T1/2 = 1600年)から土壌層がどの程度均質かを、また化石燃料の燃焼や過去の原子力施設事故等により大気を通して降下する210Pbや137Csからこれら核種のみかけの埋没速度、および生物等による土壌の撹乱の様子を探ります。
ウラン(238U)系列に属する210Pbは、天然起源であると同時に大気由来の汚染核種として知られています。地質的背景の異なる地域においてPb同位体比の異なることはこれまで知られています。土壌中のPb含量および210Pb放射能濃度の深度分布から鉛同位体比の地域特性を明らかにし、環境汚染物質の発生源をつきとめようと試みています。
土壌空気にも放射性核種が含まれます。ウラン系列核種の中で唯一の放射性気体であるラドン(222Rn)は、内部被ばくによるヒトへの健康被害が、(特に欧米諸国において)深刻な天然放射性核種です。土壌ラドンを長期にわたってモニタリングすることにより、放射能濃度の範囲、変動および変動におよぼす要因を明らかにし、地表面から大気中に放出されるラドンフラックスを評価します。また、土壌空気の少量成分である二酸化炭素(CO2)およびその炭素同位体(12C, 13C, 14C)に注目し、土壌空気の動きおよび地表面下におけるCO2の発生源を明らかにすることにより森林土壌空気のダイナミクスを解明することをめざしています。

共同研究先:Jozef Stefan 研究所(スロベニア)、Silva Tarouca Research 研究所(チェコ共和国)、RADON v.o.s.(チェコ共和国)他


  • 北海道大学構内(2013.3)

  • 土壌断面
    (北海道大学苫小牧研究林 2011.5)

  • 放射線量測定(ノルウェー 2010.9)

  • Ceiboの樹木(ペルー北部 2004.3)

  • 土壌空気CO2捕集
    (スロベニア 2013.9)

  • ラドン測定法クロスチェック
    (チェコ 2013.9)

  • Hrubý Jeseník(チェコ 2013.9)

  • Gorišnica(スロベニア 2013.9)

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