(ISS)限界酸素指数を用いた電線試料における難燃性の評価に関する検討

研究背景及び目的

プラスチックなどの高分子材料の難燃性を評価する試験方法の一つとして「限界酸素指数による燃焼性の試験方法(LOI試験)[1]」があります。このLOI試験では、材料が消炎に至る限界の酸素濃度であるLOI値という材料固有の物性値を得ることができ、LOI値が大きな材料ほど、難燃性が高く火災のリスクが少ないと評価されます。

一方、国際宇宙ステーションなどの宇宙船内において火災リスクの要因として電線の燃焼が挙げられるのですが、現在宇宙船内へ持ち込む電線の火災安全性は地上における材料燃焼性標準試験 NASA-STD-6001 [2]によって評価されています。しかしながらこの試験方法は科学的背景が必ずしも明確ではなく、またPass/Non pass試験であることから取得データの汎用的な利用は難しいのが現状です。

本研究の目的は、すでに数多くのデータが存在するLOI試験を宇宙船内における火災安全基準へ適用することを目標とした上で、LOI試験に用いる試料と電線試料におけるLOI値の関係性を見つけ、LOI試験を電線試料の火災安全性評価法としての適用可否を調査することです。

 

研究概要

 本研究は高分子材料と電線試料における難燃性の評価に関する調査という、将来の火災安全性の発展に関わる非常に重要な研究となっています。

本研究において実験には下の図に示した実験装置を用いて行います。ガラス円筒管内で下方から上方に向かって流速一定で空気流を流し、試料の燃え拡がり挙動を確認するような装置となっています。

LOI装置

本研究ではLOI試験で使用される高分子材料と電線試料の違いとして、

・形状  ・心線の有無  ・スケール  に着目しこれらがLOI値や燃焼現象にどのような影響を与えるか調査を行っています。

 

Reference

[1] ISO 4589-2, Plastics-Determination of burning behavior by oxygen index Part2: Ambient-temperature test

[2] NASA-STD-6001, Flammability, Offgassing、 and Compatibility Requirements and Test Procedures

 

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